弘果弘前中央青果株式会社の創立50周年を記念し、弘果ねぷたが8月2,5日に東地区ねぷたに加わり運行されます。

弘果50周年の記念ねぷた
鏡絵 「山伏の祖 役行者 津軽に祈る」(やまぶしのそ えんのぎょうじゃ つがるにいのる)
見送り絵 「孔雀明王」(くじゃくみょうおう)
絵師 聖龍院龍仙

弘果50周年の記念ねぷたの題材として採用した「山伏の祖 役行者 津軽に祈る」とは、青森の地と縁があり民を救ったとされる役行者(えんのぎょうじゃ)の神通力が、現代においても津軽で効力を発揮し、疫病や天災を遠ざけている様を描いています。見送り絵の「孔雀明王」について、孔雀は害虫やコブラなどの毒蛇を食べることから孔雀明王は「人々の災厄や苦痛を取り除く功徳」があるとされ、信仰されています。また雨を予知する能力があるとされ、祈雨法(雨乞い)にも用いられれおり、地域の潤沢な雨水を祈願しています。

役行者(えんの ぎょうじゃ)
舒明天皇6年(634年)生、大宝元年6月7日(701年7月16日)没

役行者は、金剛山・大和葛城山で山岳修行を行い、吉野の金峯山では金剛蔵王権現を示現させたと言われ、修験道の基礎を築いた人物です。ゆえに山伏の総本山である聖護院では開祖として崇め奉られています。役行者は孔雀明王の呪法を学び、20代の頃に藤原鎌足の病気を治癒させたという伝説があるなど、呪術に優れており、前鬼・後鬼の鬼神を従えたという伝説もあります。
聖護院では、没日とされる6月7日を宗門の聖日と定め、高祖役行者の遺徳を偲び行う「高祖役行者報恩大会」という法要を開催しています。当日は茶道速水流宗匠による献茶式、法華三昧供、採燈大護摩供など盛大に行われ、この日にご祈祷された御札は学業成就、身体健勝、家内安全等にご利益があるとされています。

葛飾北斎『北斎漫画』より、前鬼・後鬼を従えた役行者(えんのぎょうじゃ)。人々は役行者が鬼神を使役して水を汲み薪を採らせていると噂した。

大宝元年6月7日に、大阪府箕面市にある箕面山瀧安寺の奥の院にあたる天上ヶ岳にて入寂したと伝わります。享年68。山頂には廟が建てられています。

伝説
実は、役行者は大宝元年に亡くなっていない説があります。
文武天皇により伊豆島へ流罪となり、赦免の後、役行者は朝鮮に向けて渡航をめざします。しかし、船は日本海で難破し、青森の十三湊に漂着したと言われています。その後、梵珠山に住み、呪術で民を救うなどしたことで崇められました。没後は、梵珠山の地元民が手厚く祀ったという伝説があります。梵珠山の麓の飯詰地区にはその伝説を伝える古文書があるとされています。

鏡絵の題名である「山伏の祖 役行者 津軽に祈る」とは、彼が呪術を使って津軽の民を救っている様子を描いたもので、奥の神は役行者が示現させた蔵王権現です。蔵王権現は、釈迦如来、千手観音、弥勒菩薩の三尊の合体したものとされています。役行者が、吉野の金峯山で修行中に示現したという伝承があります。

「蔵王権現」(ざおうごんげん)

蔵王権現の像容は密教の明王像と類似しており、激しい忿怒相で、怒髪天を衝き、右手と右脚を高く上げ、左手は腰に当てています。右手には三鈷杵(さんこしょ)を持ち、左手は刀印を結び、左足は大地を力強く踏ん張って、右足は宙高く掲げられています。その背後には火炎が燃え盛ります。

「三鈷杵」(さんこしょ)

孔雀明王(くじゃくみょうおう)は、仏教の信仰対象であり、密教特有の尊格である明王の1つです。衆生を利益する徳を表すとされます。孔雀は害虫やコブラなどの毒蛇を食べることから孔雀明王は「人々の災厄や苦痛を取り除く功徳」があるとされ、信仰の対象となりました。後年になると孔雀明王は毒を持つ生物を食べる=人間の煩悩の象徴である三毒(貪とん・瞋じん・痴ち。=仏教用語。人間のもつ根元的な3つの悪徳のこと。自分の好むものをむさぼり求める貪欲,自分の嫌いなものを憎み嫌悪する瞋恚,ものごとに的確な判断が下せずに,迷い惑う愚痴の3つ)を喰らって仏道に成就せしめる功徳がある仏という解釈が一般的になり、魔を喰らうことから大護摩に際して除魔法に孔雀明王の真言を唱える宗派も多いです。また雨を予知する能力があるとされ祈雨法(雨乞い)にも用いられました。

「孔雀明王」(くじゃくみょうおう)